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Violoncello da Spalla

最近一部で話題を呼んでいる”Violoncello da spalla”に関して

そもそもの元ネタとなっている論文の紹介です。
Gregory Barnett : "The Violoncello da Spalla: Shouldering the Cello in the Baroque Era"
(Journal of the American Musical Instrument Society Volume XXIV 1998)

そして、歴史上唯一、Violoncello da Spalla という楽器の名前が登場する文献
Compendio Musicale : Bartolomeo Bismantova (Ferrara 1677)

D.Badiarovのサイトにも関連資料があります。
Towards a More Consistent and More Historical View of Bach's Violoncello - by Lambert Smit

一部の間では、センセーショナルな新発見、-つまり、バロック時代(少なくとも1720年代までの)チェロはギターのように抱えて弾いていたのだ-、のように取り上げられていますが、Barnettの論文はそこまで極端な主張をしておらず、バロック期の様々な演奏形態、またはチェロという名前が与えられた楽器の様々な有り方の可能性を取り上げたというように思えます。
 Lambert Smit氏の文章は、バッハの無伴奏チェロ組曲はスパッラ(のような楽器)のために書かれたという主張をもつものですが、興味深い点は多々あるものの、私にとってはまだ強い説得力をもつものではありません。しかし、特にバッハの初期におけるvioloncelloの定義の問題は非常に興味深く、今後の研究の進展が待たれるところです。
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by takashikaketa | 2006-02-02 03:18 | Documento 資料 | Comments(0)

チェリスト 懸田貴嗣の備忘録


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