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Takashi KAKETA 懸田 貴嗣(チェロ violoncello) プロフィール

チェリスト懸田貴嗣のブログにおいていただき、ありがとうございます
バロックから古典派の音楽を中心に、日本とヨーロッパで活動しております。


懸田 貴嗣 KAKETA Takashi チェリスト、cellist プロフィール/Curriculum

ご質問・ご依頼等はこちら takashikaketa@gmail.com

福島県二本松市生まれ。上智大学文学部ドイツ文学科卒業。
東京芸術大学音楽学部別科チェロ専攻修了後、東京芸術大学院音楽研究科修士課程古楽専攻修了。 
文化庁在外派遣研修員としてミラノ市立音楽院古楽科で学ぶ。
修士論文テーマは「C.P.E.バッハのチェロ協奏曲」(指導教官:久保田慶一教授)。

チェロをガエタノ・ナジッロ、鈴木秀美、藤森亮一、北本秀樹の各氏に師事。2004年イタリア・ボンポルティ国際古楽コンクール(審査委員長:グスタフ・レオンハルト)で、4人のトリオ・ソナタ・グループ「リクレアツィオン・ダルカディア」のメンバーとして、第1位と聴衆賞、及びORF(オーストリア国営放送)録音賞を受賞。本選の模様はイタリアとORFラジオで放送された。

日本では、バッハ・コレギウム・ジャパン、オーケストラ・リベラ・クラシカ(鈴木秀美指揮)、レ・ボレアード(寺神戸亮指揮)、東京バッハ・モーツァルト・オーケストラ(有田正広指揮)、ヘンデル・フェスティバル・ジャパン、ザ・バロック・バンド(渡邊順生指揮)、札幌古楽の夏音楽祭、福岡古楽祭、北とぴあ国際音楽祭など国内の主要な古楽オーケストラ、音楽祭のコンサート、レコーディングに参加。

2005年以降ヨーロッパでも活動を始め、リクレアツィオン・ダルカディア、ラ・ヴェネシアーナ(クラウディオ・カヴィーナ指揮)、イル・コンプレッソ・バロッコ(アラン・カーティス指揮)、種々のアンサンブル・メンバーとして、イタリア、イギリス、ドイツ、フランス、スペイン、オーストリア、ポルトガル、ポーランド、ロシア、スロヴェニア、ルーマニア、トルコ、メキシコ、韓国など世界中の音楽祭に招かれているほか、ヨーロッパ各地で演奏活動を行っている。2008年オーストリア放送(ORF)ラジオ生放送に出演。
近年はC.P.E.バッハのチェロ協奏曲やL.レーオのチェロ協奏曲を札幌で北海道教育大学岩見沢校チェンバーオーケストラ、福岡でコンセール・エクラタン福岡と共演し、大きな話題となった。2019年は韓国・春川国際古楽祭で自ら編成したアンサンブル・パルテノペで、「London 1730'」というテーマのコンサートをプログラミングし、ポルポラのコンチェルトを演奏、大きな喝采を受けた。
ボッケリーニの弦楽三重奏曲全曲ツィクルスを企画・演奏(ボッケリーニ・プロジェクト2017~2023)、寺神戸亮、原田陽とのトリオ(日本モーツァルト協会、調布音楽祭)、重岡麻衣、原田陽とのピアノ・トリオ(旅するベートーヴェン)、クァルテット・オチェーアノなど室内楽分野でも、精力的な活動を行っており、プログラミングや企画力も大きく評価されている。2021年年末に企画・主催した「ガット弦によるブラームス 弦楽六重奏曲」公演は、その公演評が朝日新聞にも掲載された。
2020年から西麻布・霞町音楽堂バロック・シリーズにて、チェロの歴史をたどるコンサートシリーズを企画構成し、定期的に公演を行っている。

これまで出演した世界の主要なホール、劇場、音楽祭:
アムステルダム・コンセルトヘボウ、ウィーン・アン・デア・ウィーン劇場、マドリード・レアル劇場、パリ・シャンゼリゼ劇場、パリ・シテドラムジーク、ドイツ・レーゲンスブルク音楽祭、ハレ・ヘンデル音楽祭、オーストリア・グラーツ・シュティリアルテ音楽祭、オーストリア・メルク古楽音楽祭、ザンクト・フローリアン修道院、スイス・ザンクト・ガレン、フリブール宗教音楽祭、ロンドン・ルフトハンザ音楽祭、イタリア・ヴィテルボ音楽祭、ロシア・ロストロポーヴィチ国際音楽祭、メキシコ・セルバンテス音楽祭、トルコ・イスタンブール、ルーマニア・エネスコ音楽祭、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン、韓国春川国際古楽祭など

これまで通奏低音奏者として、モーツァルト「コシ・ファン・トゥッテ」(ルイゾッティ指揮、サントリーホール・オペラ)、ハイドン「騎士オルランド」、モーツァルト「フィガロの結婚」「ドン・ジョヴァンニ」(寺神戸亮指揮北とぴあ音楽祭)、パーセル「妖精の女王」(北とぴあ音楽祭)、リュリ「アルミ―ド」、シャルパンティエ「病は気から」(北とぴあ音楽祭)、ラモー「レ・ボレアード」「プラテー」「優雅なインドの国々」、ヘンデルの「エジプトのジューリオ・チェーザレ」「リナルド」「アルチーナ」「タメルラーノ」「ベレニーチェ」「アリオダンテ」「アグリッピーナ」「エイシスとガラテア」「復活」「ヘラクレスの選択」「ヘラクレス」「サウル」「アレクサンダーの饗宴」「イェフタ」「ベルシャザル」「テオドーラ」「ソロモン」「ヨシュア」「セメレ」「メサイア」、バッハによる「マタイ受難曲」、「ヨハネ受難曲」、「ミサ曲ロ短調」、「クリスマス・オラトリオ」、カンタータなど数多くの作品に関わった。特にモンテヴェルディ作品で世界的に評価の高いイタリアのグループ「ラ・ヴェネシアーナ」とのモンテヴェルディ「オルフェオ」、「ポッペアの戴冠」、「ウリッセの帰還」、「聖母マリアの夕べの祈り」、A.スカルラッティ、ストラデッラによる数々のオラトリオ、セレナータ、カンタータのヨーロッパ各地の上演では高い評価を得ている。これまで関わったCD録音はEMI/Virgin、ORF、Glossa、BIS、 OMF、コジマ録音、TDK CORE(現Creative Core)、DENON、マイスター・レコードなど多くのレーベルに渡る。

エンリコ・オノフリ、エンリコ・ガッティ、サイモン・スタンディジ、グナール・レツボール、ガエタノ・ナジッロ、ミカラ・ペトリ、アレッサンドロ・パルメリ、バーバラ・ヘンドリクス、エマ・カークビー、ロベルタ・マメリなど海外の著名な演奏家との共演も数多い。

2011年8月NHK-FM名曲リサイタルに出演。2011年10月のエンリコ・オノフリ with チパンゴ・コンソート(室内楽&オーケストラ)の2公演では大反響を呼び、CDジャーナル、モーストリー・クラシック、音楽の友、などの音楽関係各誌上において年間ベスト10やベスト5のコンサートとして選出されるなどした。2013年3月のエンリコ・オノフリ with チパンゴ・コンソートは、NHK-BS「クラシック倶楽部」、NHK-FMで放送され、大きく話題となった。2018年市川海老蔵主演による歌舞伎座「源氏物語」公演にて洋楽を担当。
2020年7月には2日連続でNHK-FM「古楽の楽しみ」ゲスト解説者として出演、チェロの独奏作品、声楽とチェロ・オブリガート作品を紹介、大きな反響を得た。

主な放送出演など:
2004年 ボンポルティ国際古楽コンクール本選放送(イタリア、オーストリアORF)
2009年 NHK-BS「クラシック倶楽部」アンサンブル・ジェネシス「光と影」
2011年 NHK-FM「名曲リサイタル」リクレアツィオン・ダルカディア
2013年 NHK-BS「クラシック倶楽部」、NHK-FM エンリコ・オノフリ with チパンゴ・コンソート
2013年 NHK Eテレ「らららクラシック」”G線上のアリア”
2014年 NHK-FM「ベストオブクラシック」アンサンブル・ジェネシス/ヴェネツィアの歌う庭~ヴィヴァルディ・細川俊夫の世界~
2015年 NHK Eテレ「ニューイヤーオペラコンサート」 バッハ・コレギウム・ジャパン
2015年 NHK-BS「クラシック倶楽部」、NHK-FM「ベストオブクラシック」ロベルタ・マメリ&ラ・ヴェネシアーナ
2015年 NHK Eテレ「バッハ/ミサ曲ロ短調」 バッハ・コレギウム・ジャパン
2016年 NHK-BS「ジャパン・オルフェオ」
2020年 NHK-FM「古楽の楽しみ」7月30日/31日 ゲスト解説者として出演
2022年 テレビ朝日「題名のない音楽会」 バッハ・コレギウム・ジャパン
その他 ヨーロッパのラ・ヴェネシアーナ公演の公演収録、中継多数

 2012年9月に「ランゼッティ/チェロ・ソナタ集」(ALCD-1131)をリリース、音楽の友、CDジャーナル等音楽誌上で話題となり、高い評価を受けた。当ディスクは平成24年度(第67回)文化庁芸術祭レコード部門優秀賞を受賞。
 2014年2月に発売された「ステッファーニ/2声のための室内カンタータ集」(ALM-1143)はレコード芸術特選盤となり、「さらに通奏低音の見事さも特筆しておきたい。なかでも懸田貴嗣のチェロが、声を伸びやかに聞かせ、支え、音楽を膨らませる」(レコ芸・美山良夫)、「器楽では特に、チェロの懸田貴嗣の奥行きある好演が光っている(ぶらあぼ・寺西肇)と高い評価を受けた。
「通奏低音奏者として日本の古楽シーンに欠かせない存在」(音楽の友誌2016年10月号)など通奏低音奏者としての評価は近年ますます高まっている。



主なディスコグラフィー:
2005年 ボッケリーニ 弦楽五重奏曲集 ARTE DELL'ARCO JAPAN

2009年 La Meraviglia Parlante テアトルム・アフェクトゥム

2012年 ランゼッティ/チェロ・ソナタ集 懸田貴嗣/渡邊孝 コジマ録音 ALCD-1131 
2013年 ジャン=マリー・ルクレールの肖像 リクレアツィオン・ダルカディア コジマ録音 ALCD-1134
2014年 ステッファーニ/2声のための室内カンタータ集 阿部早希子/ファンタジアス コジマ録音 ALM-1143
2014年 チャッコーナ マイスター・ミュージック 宮崎蓉子/懸田貴嗣ほか
2015年 波多野睦美/イタリア歌曲集 波多野睦美/西山まりえ/懸田貴嗣ほか ソネットレーベル MHS-004
2015年 バルダッサーレ・ガルッピ:6つのトリオ・ソナタ [ウプサラ大学図書館イーム・コレクションによる] リクレアツィオン・ダルカディア コジマ録音 ALCD-1155
2018年 聖アポリナーレ教会のレクツィオ 山内房子、朝吹 園子、吉田爽子、懸田貴嗣、桑形亜樹子 コジマ録音 ALCD-1173
2019年 G. B. ヴィヴィアーニ :教会と室内のためのカプリッチョ・アルモニコ 朝吹園子、西山まりえ、懸田貴嗣 OMF KCD-2075(CD) KDC-2075(配信)

2020年 J・S・バッハ: チェンバロ協奏曲全集[Vol.1] 渡邊順生 ザ・バロック・バンド ALCD-1197-1198

2020年 J・S・バッハ: チェンバロ協奏曲全集[Vol.2] 渡邊順生 ザ・バロック・バンドALCD-1199-1200

2021年 Il Violoncello di Corelli Alessandro Palmeri, Riccardo Doni, Takashi KAKETA passacaille, Belgium
2021年 クァルテット・オチェーアノ|A. ギロヴェッツ 3つの弦楽四重奏曲 作品42 (廣海史帆、大鹿由希、伴野剛、懸田貴嗣)KCD-2093(CD) KDC-2093(配信)
2023年 バッハ × ピアソラ平野智美、長岡聡季、大光嘉理人、吉田篤、懸田貴嗣、西澤誠治) ALCD-9243 

その他、ラ・ヴェネシアーナ、バッハ・コレギウム・ジャパン、オーケストラ・リベラ・クラシカ等グループのメンバーとして多数のCDに参加。

バロック・チェロの歴史とレパートリーについて研究を進めており、ワークショップやレクチャーも行っている。
2014年2月の上野学園古楽器コレクション Museumコンサートでは、バロック期チェロの初期レパートリーから後期までの作品をプログラミング、解説とともに演奏を行い、各方面から高い評価を受けた。2015年にはNOTH主催の講座で「チェロの歴史」、2016年には日本チェンバロ協会例会でコレッリのソナタをテーマに通奏低音の講座を担当した。
2017年度は北海道教育大学岩見沢校特任准教授、近年、東京、福岡、大阪でマスタークラスを開講するなど、教育活動にも熱心に取り組んでいる。チェロによる通奏低音についてのレクチャーや講義も行っている。
2021年 EX NOVO オンライン講座 vol.4 『チェロの誕生とその歴史 1665−1750』は大きな反響を得た。
2021年~現在 下田国際音楽コンクール審査員。
2023年 第34回国際古楽コンクール山梨審査員

インタビュー等:
2013年4月 クラシック・ニュース http://classicnews.jp/interview/index825.html
2013年10月 林田直樹「カフェ・フィガロ」http://www.blue-radio.com/program/cafe/
2014年10月 ラ・ヴェネシアーナ日本ツアープログラム誌掲載・インタビュー

文章執筆・発表など:
2004年 アントレ誌 ボンポルティ国際コンクール報告記
2011年 アントレ誌 エッセイ
2012年 CDジャーナル誌10月号「秋の夜長のバロック・チェロ」
2015年 横浜シンフォニエッタ定期公演プログラム解説(ショスタコーヴィチ)
2015年 東京・春・音楽祭 公式プログラム 「チェロの誕生」
2016年 CDブックレット 日本語解説 B.コクセ「チェロの歴史 さまざまに」 Alpha
2017年 CDブックレット アンドレ・ナヴァラ ライブ・イン・東京 解説「アンドレ・ナヴァラの生涯」 Tokyo FM
2017年 CDブックレット 日本語解説(抄訳) オットボーニ枢機卿とイタリア後期バロックのチェロ音楽さまざま マルコ・チェッカート(バロック・チェロ) アカデミア・オットボーニ ALPHA368
2018年 東京・春・音楽祭 公式プログラム 「フランドル楽派」
2020年 サラサーテ 2020年8月号 「チェロの100年史」書評
2022年 東京・春・音楽祭 公式プログラム 「ヴィヴァルディのチェロ・ソナタ」

これまで雑誌、プログラムに発表した文章はこちらのリンクまで。 https://note.mu/takashikaketa

ラ・ヴェネシアーナ(イタリア)、リクレアツィオン・ダルカディア、アンサンブル・パルテノペ(主宰)、バッハ・コレギウム・ジャパン、オーケストラ・リベラ・クラシカ、クァルテット・オチェーアノ、アンサンブル・ジェネシス、横浜シンフォニエッタ、テアトゥルム・アフェクトゥム(ドイツ)のメンバー。日本イタリア古楽協会運営委員。
2017年度北海道教育大学岩見沢校音楽文化専攻特任准教授
Takashi KAKETA 懸田 貴嗣(チェロ violoncello) プロフィール_f0058956_8323113.jpg


(2023.5.24)

# by takashikaketa | 2023-11-13 08:44 | Curriculum プロフィール

真夏のヴィヴァルディ&真冬のヴィヴァルディ

2つのバロック・チェロ&アコーディオンによる


真夏または真冬のヴィヴァルディ


 新倉瞳&懸田貴嗣&佐藤芳明



2022年8月24日(水)福島・二本松市コンサートホール

2023年1月31日(火)日暮里サニーホール


A.ヴィヴァルディ(1678-1741)

「さあ 御母よ、愛の泉よ」 スターバト・マーテル RV621より

チェロと通奏低音のためのソナタ第3番 イ短調 RV43

チェロと通奏低音のためのソナタ 第5番 ホ短調 RV40

チェロと通奏低音のためのソナタ第9番 ト短調 RV42

2つのチェロのための協奏曲 ト短調 RV531


G.B.ヴィターリ(1632-1692):トッカータ&ルッジェーロ


D.ガブリエッリ(1659-1690):2つのチェロのためのカノン


G.コロンビ(1645-1694):チャッコーナのバスによるパルティータ


佐藤芳明:2つの楽器のための2つのカノン「寛容」「琢磨」


新倉瞳:Ciacoona


クレズマー/ユダヤ伝承音楽:Nign(ニグン)


G.F.ヘンデル(1685-1759):アルマンド/クーラント 組曲HWV452より


新倉瞳(バロック・チェロ) 懸田貴嗣(バロック・チェロ)佐藤芳明(アコーディオン)



# by takashikaketa | 2023-02-08 09:50 | Diario 記録

17~18世紀イタリアにおけるチェロの歴史をたどる連続コンサート

2020年10月から「霞町音楽堂バロック・シリーズ」として行っている、バロック・チェロ名曲選のプログラムです。


 第1回は「ボローニャからナポリへの旅」と題して、「violoncello チェロという楽器の名が初めて現れたボローニャの初期作品からローマ、ナポリへと南進して、各地の作曲家の作品をたどるプログラムです。


第1回 ボローニャからナポリへの旅 Viaggio da Bologna a Napoli


D.ガブリエッリ DomenicoGabrielli (1651-1690)
2台のチェロのためのカノンCanon per due violoncelli


チェロの通奏低音のためのソナタ ト長調 Sonataper violoncello e basso Sol maggiore


P.G.ボーニ PietroGiuseppe Gaetano Boni (1686 - 1741)

チェロ・ソナタ ヘ長調Op. 1-8 Sonata per violoncello Famaggiore Op. 1-8


G.B.コスタンツィ GiovanniBattista Costanzi (1704-1778)
チェロと通奏低音のためのソナタ ヘ長調 Sonataper violoncello e basso Fa maggiore


F.スプリアーニ FrancescoSupriani (1678-1753)

チェロのためのトッカータ Toccataper violoncello solo


G.B.ペルゴレージ GiovanniBattista Pergolesi (1710-1736)

チェロと通奏低音のためのシンフォニア Sinfoniaper violoncello e basso Fa maggiore


G.B.コスタンツィ GiovanniBattista Costanzi (1704-1778)
2
台のチェロのためのソナタ ハ長調 Sonataper due violoncello Do maggiore



 第2回は「すべての道はナポリに通ず」と題したプログラム。ナポリの音楽院で優れた音楽教育が施された結果、チェロのヴィルトゥオーゾ(名人)が何人も誕生し、その後パリやロンドンでの活躍、そしてイギリス・フランスの音楽家たちに強い影響を与えたことで、ナポリのチェロ流派は現代につながる大きな礎となりました。その源流をたどるプログラムです。


第2回 すべての道はナポリに通ず Tutte le strade portano a Napoli


R.グレコ RoccoGreco (c1650-after1718)

2台のヴィオラのためのシンフォニア第3番 SinfoniaTerza per due viole in Sol maggiore


G.ルーヴォ GiulioRuvo (?-1716) 

 チェロのためのソナタSonata a violoncello solo in solminore


F.スプリアーニ FrancescoSupriani (1678-1753)

チェロのためのトッカータ Toccataper violoncello solo

 チェロのためのシンフォニア Sinfoniadi violoncello solo in Do maggiore

 

F.アルボレア FrancescoAlbore detto Francischello (1691-1739)

 チェロのためのソナタ Sonataper violoncello e basso in Sol maggiore


N.ポルポラ Nicola Porpora(1686-1768)

 チェロのためのソナタ Sonataper violoncello e basso in Fa maggiore


S.ランゼッティ Salvatore Lanzetti(c1710-c1780)

 チェロのための小品 (パリ国立図書館所蔵筆写譜)

Piece pour le violoncelle inSol minore


 第3回は「ローマの祝祭」と題して、偉大なるコレッリや 枢機卿オットボーニの音楽へのパトロン活動によって、ローマの音楽界は隆盛していました。ハイムやアマデイはその後ロンドンに渡り、ヘンデルのオーケストラのメンバーとしても活躍するなど、イギリスのチェロ流派にも大きく関わってきます。コスタンツィはボッケリーニの師匠としても知られていますが、その作品はあまり知られていません。ローマの多種多様で華やかなスタイルを知ることができる内容です。


第3回 「ローマの祝祭」 LaFesta di Roma


G.ボノンチーニ GiovanniBononcini (1670-1747)

チェロと低音のためのソナタ イ短調

Sonataa Violoncello e basso in la minore


N.F.ハイム NicolaFrancesco Haym (1678-1729)

チェロと通奏低音のためのソナタ ホ/イ短調 Sonataper violoncello e basso in mi/la minore


F.アマデイ FilippoAmadei (fl.1690-1730)

チェロと低音のためのソナタ ニ短調 

Sonataa Violoncello Solo con il basso in re minore


G.ボンベッリ GiovanniBombelli (first half of 18th century)

チェロと低音のためのソナタ ニ短調

Sonataa Violoncello e basso in re minore


G.M.ペッローニ GiuseppeMaria Perroni (1700-1776)

チェロと低音のためのソナタ イ長調

Sonataa Violoncello e basso in La maggiore


G.B.コスタンツィ GiovanniBattista Costanzi (1704-1778)
チェロと通奏低音のためのソナタ 変ロ長調

Sonataper violoncello e basso in Si bemolle maggiore



第4回  「ロンドンのイタリア人」 The Italians in London


パスクァリーノ・デ・マルツィス Pasqualino de Marzis (?-1766)

2つのチェロのためのソナタ 第 4 番 ヘ長調
Sonata a Violoncello e basso in F major
from SIX SOLOS for TWO VIOLONCELLOS


G.チッリ Gianbattista Cirri (1724-1808)
チェロと通奏低音のためのソナタ 第 5 番 ハ長調 作品 7
Sonata per violoncello e basso in C major
from Six EAST SOLOS for a Violoncello accompanied by a BASS or HARPSICHORD


N.F.ハイム Nicola Francesco Haym (1678-1729)
チェロと通奏低音のためのソナタ ト長調 Sonata per violoncello e basso in Sol maggiore


A.カポラーレ Andrea Caporale (1680-1783)
チェロと通奏低音のためのソナタ 第 3 番 ニ長調
Sonata a Violoncello e basso in D major
from VI SOLOS for the violoncello of SIG.CAPORALE


N.ポルポラ Nicola Porpora (1686-1768)
 チェロのためのソナタ Sonata per violoncello e basso in La maggiore


G.B.チェルベット Giacobbe Basevi Cervetto (1680-1783)
チェロと低音のためのソナタ ニ短調 作品 2-12
Sonata a Violoncello e basso in d minor
from tweive SOLOS for a violoncello with Thorough Bass for the Harpsicord




第 5 回  トリオ!トリオ!トリオ! TRIO!TRIO!TRIO! con 上村文乃


G.B.チェルベット Giacobo Basevi Cervetto(c1682-1783)

3つのチェロのためのソナタ第6番
Sonata VI in Do minore
Six Sonatas or Trios for three violoncellos (1745, London)


B.マルチェッロ Benedetto Marcello(1686-1739)
2つのチェロのためのソナタ第2番 ニ短調 Sonata II in do minore op.2-2
IV Sonata a tre per due violoncelli e violoncello o Basso continuo op.2
(c1736, Amsterdam)


G.B.チェルベット Giacobo Basevi Cervetto(c1682-1783)
3つのチェロのためのソナタ第5番
Sonata V in La maggiore
Six Sonatas or Trios for three violoncellos (1745, London)


M.ベルトー Martin Berteau(1691-1771)
チェロ・ソナタ第6番(3つのチェロのための) 
Sonata VI in mi minore op.1-6
Sonate da camera per violoncello solo col basso continuo op.1 (1748, Paris)


J.バリエール Jean Barriere(1707-1747)
チェロ・ソナタ第2番(3つのチェロたのための)Sonata II in re minore Livre 3-2
Sonates pour le violoncelle avec la basse continue LIVRE III (1736, Paris)



# by takashikaketa | 2021-01-12 09:52 | Concerti コンサート

「林田直樹のカフェフィガロ」出演

ブルーレディオドットコム「林田直樹のカフェフィガロ」に出演します。
http://www.blue-radio.com/program/cafe/

「バロック・チェロと普通のチェロは何が違うのか(ガット弦だけではありません。構え方弾き方も微妙に違います)、バロック時代の通奏低音の楽器としては、ヴィオラ・ダ・ガンバとバロック・チェロは何が違うのか、そもそも通奏低音を演奏するとはどういうことなのか。
そんな基本的 なところに立ち返って、一から懸田さんに教えていただきました。ラ・ヴェネシアーナやリクレアツィオン・ダルカディア、バッハ・コレギウム・ジャパン、 オーケストラ・リベラ・クラシカ、チパンゴ・コンソート、レ・ボレアドなど、名だたる演奏団体で欠かせないバロック・チェロ奏者の懸田さんによる、実践的 な立場からのバロックについてのお話し、すごく楽しかったです。」 林田直樹さん「Linden日記」より

放送は、10月6日、13日日曜日の18時更新です。どうぞお楽しみください。
http://www.blue-radio.com/program/cafe/

放送でもお伝えしたものもありますが、秋~冬のコンサートのお知らせもご覧ください。

10月11日(金) 14時開演(平日ですが昼公演です) 東京オペラシティ 近江楽堂
チパンゴ・コンソート コレッリ/ヴァイオリン・ソナタ作品5全曲チクルスI
杉田せつ子(ヴァイオリン)、懸田貴嗣(チェロ)、桒形亜樹子(チェンバロ)
お問合せ 080-3087-1805
http://homepage3.nifty.com/setsukosugita/pg10.html
※12月16日にチクルス第2回があいます。(杉田せつ子、懸田貴嗣、西山まりえ、桒形亜樹子)

11月1日(金) 19時開演 東京オペラシティ 近江楽堂
ダルシット・ノーツ vol.3 広瀬奈緒 ソプラノ・コンサート
バッハ カンタータ61番、202番より
ヘンデル アレクサンダーの饗宴 「優しく甘いリディアの調べが」
ヴィヴァルディ カンタータ「そよ風よ、お前はもはや」

広瀬奈緒(ソプラノ)、懸田貴嗣(チェロ)、渡邊孝(チェンバロ)
http://www010.upp.so-net.ne.jp/ki-no-utsuwa/concert/dulcetnotes3.html

11月5日(火) 19時開演 東京オペラシティ 近江楽堂
リクレアツィオン・ダルカディア ”未知のヴィルトゥオーゾ ヘンリクス・アルビカストロ”

アルビカストロ トリオ・ソナタ 作品8より
コレッリ トリオ・ソナタ 遺作 より

松永綾子、山口幸恵(ヴァイオリン)、懸田貴嗣(チェロ)、渡邊孝(チェンバロ)
http://concertinformation.blog.so-net.ne.jp/upload/detail/m_1105web.jpg.html


その他、
10月19日(土)上野学園 オーケストラ・リベラ・クラシカ http://olc.hidemisuzuki.com/
10月26日(土)神奈川県立音楽堂 渡邊順生/ザ・バロックバンドでブランデンブルク協奏曲全曲
http://arches-special.blog.so-net.ne.jp/2013-07-13-1

などあります。
みなさまのご来場お待ちしております。
# by takashikaketa | 2013-10-04 11:08 | Musica 音楽

2月5日CDリリース記念コンサート(リクレアツィオン・ダルカディア)

「ルクレール/トリオ・ソナタ集」CDリリース記念 & コレッリ没後300年記念

2013年2月5日(火)19時開演
東京オペラシティ3F・近江楽堂


アンサンブル・リクレアツィオン・ダルカディア Ensemble Ricreation d'Arcadia
(松永綾子、山口幸恵、懸田貴嗣、渡邊孝)

2004年にイタリアのボンポルティ国際コンクール優勝から早9年、それから多くのヨーロッパでの公演を重ねてまいりました。昨年は渡邊が「ゴルトベルク変奏曲」(レコード芸術誌特選)、懸田/渡邊の「ランゼッティ/チェロ・ソナタ集」(文化庁芸術祭優秀賞)などソロ作品のリリースを行いましたが、ようやく満を持してアンサンブルでも国内でのCDリリースをいたします。
(会場では先行発売いたします。本リリースは3/7です。)
2月5日CDリリース記念コンサート(リクレアツィオン・ダルカディア)_f0058956_10322059.jpg

そのリリース記念を祝して、
CDのテーマとなった「ルクレール」、
今年没後300年を迎えるローマ・バロックの巨匠「コレッリ」、
2人のフランスとイタリアのバロックを代表する作曲家を取り上げたコンサートをいたします。

チケットはtakashikaketa@gmail.comにメッセージいただければご用意いたします
みなさまのご来場、お待ち申し上げております。
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コレッリ vs ルクレール 
~二人のヴァイオリンの名手を讃えて~

J-M.ルクレール
序曲 第2番 ニ長調 序曲とソナタ集 作品13(1753)
優しい音楽の気晴らし 第1集 作品6 (1736)

A.コレッリ
トリオ・ソナタ op.4-6
トリオ・ソナタ op.4-8
トリオ・ソナタ op.4-10
チャッコーナ op.2-12

B.パスクイーニ
ベルガマスカ

Jean-Marie Leclair (1697-1764)
Ouvertura II en Re majeur
[3] Ouvertures et [3] sonates en trio, op.13 (1753)
Premier Recreation en Re majeur
Première recréation de musique d’une exécution facile, Op. 6 (1736)

Arcangelo Corelli (1653-1713)
Sonata Sesta in Mi maggiore, op. 4-6
Sonata Ottava in re minore, op. 4-8
Sonata Decima in Sol maggiore, op. 4-10
Ciaccona in Sol maggiore, op. 2-12

Bernardo Pasquini (1637-1710)
Bergamasca [S.B.P.K. Landsberg 215]

全席自由 4000円
ご予約・お問合せ:オフィスアルシュ03-3565-6771
チケット取扱い:東京オペラシティチケットセンター03-5353-9999 他
2月5日CDリリース記念コンサート(リクレアツィオン・ダルカディア)_f0058956_10282828.jpg

# by takashikaketa | 2013-01-25 10:30

チェリスト 懸田貴嗣の備忘録


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